先生から見れば、私は生徒で子供。 相手にされるわけがないし、そもそも眼中にもないと思う。 「ねえ、ママ…両想いって、どんなの…?」 カーテンの隙間から見える月に、ママがいるような気がした。 だから私は、聞こえないくらいの声でそう言うの。 そうしたら、いつか教えてくれる気がして。 …期待するだけ、無駄なのにね。 わかっていても、してしまうんだよ。 それって不思議だよね。 なんでなんだろう。