「颯斗の友達が言ってた『天国でキミに逢う』って映画。あたしと同じ心臓病で、最後は死んじゃうんだよ」



“心臓病”



たったその一言で未来が見えなくなって。

17年間生きて、ドナーは見つからなかった。

奇跡でも起こらない限り、これから先もきっと見つからない。



「あたしね、病気の話って苦手なの」


お涙頂戴って話、どうしても好きになれない。まったく、人の命をなんだと思っているのかな?


最後は生きるか死ぬかのどちらか1つ。死ぬ結末は、あたしの未来。生きる結末は、あたしには越えられない壁を超えた人にだけ与えられる幸せ。


それが主人公と同じ病気ならなおさら。自分と重ね合わせちゃう。