「男の感ってやつ?」 「絶対女だと思ったけど…。もしかして!?」 黒髪の男の子がじっとあたしをみつめる。 な、なに…? 思わず、固まった。 さっきのこともあり、あたしの体はまだ落ち着きを取り戻していない。 「名前、なんていうの?」 あたしと目線を合わせ、まるで子どもを相手にしているかのような接し方。おまけに、見た目とは違う優しい声。そこには、謎の安心感があり、不思議と落ち着くことができた。