「じゃ、じゃあね!」 恥ずかしさのあまり、一気に体が熱くなったため、急いでベッドの中に潜り込んだ。 「また明日」 颯斗の声がやけに大きく、あたしの中に響いた。 その日の夜、仕事終わりのお父さんが病室に立ち寄ってくれた。 「今日も元気そうだな」 お父さんの言葉に大きく頷いた。 「ねぇ、お父さん。あたしさ、お父さんとお母さんの子どもに生まれて、お兄ちゃんの妹で良かった。今ね、すごい幸せなんだよ」 ええっと照れて笑うと、「突然なんだ」と、お父さんも笑った。