希愛と別れて1ヵ月が過ぎた。 別れる道を選んだのは俺だ。 それなのに、あの日からずっと俺の中には希愛がいる。 忘れられた日なんて1日もない。 「…くそっ」 思わず、机を蹴飛ばすとそのまま倒れた。 ガシャーンと大きな音が教室中に響く。 授業中でも騒がしいこの教室では、さほどの影響はないはずだ。 だけど、蹴飛ばした瞬間、騒がしかった教室が一瞬で静かになった。