「勝手にしろ」


その場を去ろうとする颯斗。


嫌だ…。

待って…。

行かないで…。


「1人にしないで!!」


ベッドから出て、颯斗の背中にしがみついた。

この手を離したら、本当にいなくなってしまいそうで。

二度と戻って来てくれないような気がした。


「これで終わりなんて嫌だよ…」


「離せ」


「嫌…」


こんなの颯斗じゃない。

別れる本当の理由を言ってくれるまで離さない。