「希愛ちゃん…?どうかした?」
心配そうにあたしの顔を覗き込む看護師さん。
「あたし、もう平気なの?」
「えぇ…。体調も安定してきてるわ」
「だったら…退院させて」
あたしの言葉に「え?」と看護師さんが短く声をあげた。
「何言ってるの。そんなのダメに決まってるでしょ!」
「何でよ!あたし、颯斗と約束してるの!!本当は昨日、一緒に過ごすはずだったの!もう大丈夫なんでしょ?だったら…っ!」
突然、声をあげたせいか、急に呼吸が苦しくなった。
「はっ…っ」
「希愛ちゃん落ち着いて、ゆっくり呼吸して」
看護師さんに背中をさすってもらいながら、ゆっくり息を吸い込む。
なんで、こんなことになったの。
最近は発作もなく、体調も安定していた。
それなのに…。
全部、お父さんのせいだ。
お父さんが、颯斗のこと悪く言ったから…。
お父さんのせいで……。
それから10分くらいで発作も収まり、普通に呼吸ができるようになった。

