「これは反対して言うんじゃない。いいか、希愛がいなくなっても颯斗くんは生きていく。希愛がいない世界で生きなければいけない。そのとき、希愛の面影を探さないか?希愛以外の人と恋ができるか?その時、希愛という存在が颯斗くんの邪魔にならないか?」


「それは…」


あたしがイメージした世界とお兄ちゃんが思う未来は全然違う。

だからこそ、お兄ちゃんの問いかけに答えることができなかった。