颯斗と過ごす1日はあっという間に終わってしまった。

家までの帰り道がすごく短く感じちゃう。



隣を歩く颯斗。

繋がれた手。


全部、永遠だったらいいのに。




「ここでいいよ。送ってくれてありがとう」



家の近くの角まで送ってもらうと、お礼を言う。

あーあ、もっと家が遠くにあればいいのに。

そうすれば、もっと颯斗と一緒にいられる。

そんなことを願っても叶うはずないのに、いつも願ってしまう。




「またね」


軽く手を振ると、右手を軽く上げてくれた。

寂しい気持ちのままお別れをすると余計寂しく感じる。

見つめる颯斗の姿はどんどん遠くなる。

その姿は、もうここには戻って来てくれないような気持にさせる。