「は、やと…。血が…」 「たいしたことねぇよ…。全然平気だから」 そう呟くと、視線を下にそらされた。 「たいしたことじゃない…?そんなに血がついてんだよ?何があったの!?」 「本当になんでもないんだ…っ!だって…これ…ごめん無理」 その直後、颯斗が吹き出して笑った。 それにつられるようにあたしも笑う。 「ねぇ、なんでそこで笑うの?」 「いや、だってさ…」 ついにはお腹を抱えて笑い出した。