「それは違うっ!!」 突然、乱暴にドアが開けられ入ってきたのはお兄ちゃん。 「何で…、お兄ちゃんが…。」 動揺のあまり震えた声。 何ヵ月も会っていなかったせいか、以前会った時よりも大人びて見えた。 それでも、そこに立っているのは、間違いなくお兄ちゃんで。 「この人…」 颯斗は、お兄ちゃんを見ると、どこか知っているような…。 そんな表情を浮かべた。 「颯斗、知ってるの?」 声のトーンがいつもより低いことが自分でも分かった。