【聖南side】

「___ 社長、こちらが私の婚約者の…」




「柏木聖南です。○○社長、本日はお招きありがとうございます。このような素敵なパーティーに参加させていただけるなんて光栄です。」




私は社長さんに深々と礼をした。


なんでもこの方、今回の主催者さんなんだとか。




「これはこれは、噂の婚約者さんか。春翔くん、可愛いを見つけたもんだ。それに礼儀やマナーもしっかり身についている」




「聖南は俺のためにとても頑張ってくれています。我ながらいい子に出会えたと自負しています」




春翔は私の肩をそっと抱き寄せた。




「せっかくのクルーズ船だ、楽しんでいくといい。よかったらこの後デッキに行ってきたらどうだ?夜景が綺麗だよ」




「それではお言葉に甘えて、行ってまいります」


「失礼致します」




私は春翔と腕を組んで会場を離れ、外のデッキに出てきた。