【聖南side】

...ドサッ

弥栄の肩からカバンが床に落ちた。





「聖南...?な、なにあれどういうこと!?」




「さ、さぁ...なんのことだか」





「あれってモデルの南條茉希(なんじょう まき)でしょ!?なんであの子と王子が...!!」




弥栄が指さすのはリビングのソファで密着して座る春翔と、綺麗な女の子。




なんでって...私が聞きたいよ...





「...えーと、おかえり聖南ちゃん」




「...セナ?誰?」




気まずそうな春翔に対し、女の子はキッと私を睨みつけてきた。



白くて細い腕を春翔の腕に巻き付けて。




いつも通り弥栄と歩いて帰ってきて、私の部屋で遊ぶ約束をしていたから一緒に家に入って、今に至る。