「辻褄?…はぁっ?!」
「『女は顔じゃない。女は愛嬌』とほざいて止まないおまえに、美少女を妬む理由などないではないか。入学早々、そう言って私に絡んできたろうがバカめ!」
「そ、それはあんたが入学早々モテまくって教室に男子たちが押し掛けて迷惑してたからよ!なのに、ちょっと絡んだぐらいで、私の机を金属バットでボコボコにして!」
「私の邪魔をするヤツは抹殺だ!バカめ!」
この二人、入学当時から仲が悪かったのか。
狭山がモテまくり?…まあ、黙って立っていたら、上玉の美少女だもんな。
でも、金属バットで机をボコボコ?美少女が?
…男子たちもビックリだよな。
しかし、話が脱線しかけているのは、気のせいか。
「…まあ?私に言い寄ってきた男子たちの中に、その男はいたがな?…おまえの密に想っている男は、美少女好きか!バカめ!」
狭山の口擊に、嵐さんは一瞬顔を歪めた。
だが、得意の開き直りなのか、またしても大声で笑い出す。
「律子をターゲットにしたのも、その男が律子に言い寄って言い寄ってデートをしていたのを知ったからだろうが!」
「はぁー?そんなの知らないしー?」
「神田に関しても、竜堂をダシにお仲間を動かしたのだろう?…密に想っている男の存在を知られたくないからだろうなぁ?あぁ?」
「はぁー?バカみたい!それに、そんな男いるって言うんなら、連れてきなさいよ!…いるワケないけどね!」
「…ほう。そうか。では、登場してもらおうではないか」
「…は、はぁ?!」
勢いで口から飛び出た発言が、現実になるなんて。
さすがの嵐さんも思わなかっただろう。
開き直りが一転。そのままフリーズしてしまった。
いや、こっちもビックリだ。
登場って…マジ?
怒涛の展開だ。
「麗華に連れてきてもらっておる。…嵐?そいつを目の前にしても、今まで通りの態度でいられるか?あぁ?」
すると、狭山の隣にいた小笠原が、閉じた扇子を手の平で叩いてパンパンと音を鳴らしている。
「オホホホ!そこらへんでプラプラしていたので、ゴリラに捕獲してもらいましたわ?…そして、私の隣であなたの話をずっと聞いていましたわよ?」
「………」
嵐さんはフリーズしたままなのか、無言だ。
「偶像崇拝…存分に味わうと良いですわ?…お出でなさい!」
扇子をバッと開いて、小笠原が廊下に向かって声を張る。
って、ホントに登場しちゃうの?!



