王子様とブーランジェール





こうして、マシュー総長ら幹部、バヤセ連中は全滅。

計画的に罠をしかけてハメた残党の勝利となり、この襲撃事件は幕を閉じることとなる。



『我が軍の勝利だ!バカめ!』

『イェーイ!!』

『先代ミスターファンクラブの残党は無敵ぃーっ!!』

『無敵だーっ!!』




馬鹿殿様へと変化を遂げたマシュー総長を囲んで、勝利宣言を掲げ、しばらく騒いでいた。



『とりあえずよくわかんねえけど楽しいからイェーイ!!』

『女子の数だけパンツがいっぱいイェーイ!!』

松嶋の友達もなぜか一緒に騒いでいる。



それを呆然と眺める俺…。



あまりにも盛り上がっていて、これから打ち上げに飲みに行っちゃいそうな雰囲気だ。

やれやれ。




…しかし。

これから居酒屋へ!…と、いうワケにはいかず。




散々騒いだ後は、その人だかりは一気に散る。

みんなせかせかと忙しくし始めた。

グラウンドの方に人が多く集まっている。

赴いて覗いてみると…ああ。

女子たちみんな、グラウンドの片付けしている。

散らばった網の回収だ。

トンボを持っているヤツもいる。



「狭山さーん!会社の方々来ましたー!」

「わかった!気絶してるヤツは車に積め!意識あるヤツは叩いて追い出せと朝戸に指示しろ!」

「了解でーす!」

…え?車に積め?

どこか連れてくの?!

船に乗せるとかじゃないだろな?!



そのうち軽トラも入ってきた。

黒土をたんまりと積んでいる。

グラウンドの復旧と整備をするのか…。





「野郎どもはもう帰っていいぞ」



しばらく立ち尽くしていた俺や理人、松嶋たちのところに狭山がやってくる。

「帰っていいって…」

「学校の復旧は我々に任せろ。先ほどうちの会社の連中も来たからな。大丈夫だ」

うちの会社の連中…先ほどワゴン車から降りてきた強面の人達ですか?

ヤクザ…じゃないよな?



すると「はいっ!」と、手を挙げるヤツがいた。

松嶋の友達、金髪の厚雅だ。

「了解ですボス!奈緒美姐さんとパンツ交換…じゃなかった。LINE交換してから帰りたいと思います!」

「パンツ?お、おう…勝手にしてこい?奈緒美が教えてくれるかわからぬが…」

「ありがとう存じます!敬礼!」

狭山、頭の上、はてなマークだらけだ。

パンツ交換?間違えたのか?

おまえこそ天然?