学校を…動かす?
って、何?
どういうことだ。
まさか、二人で校舎をよいしょよいしょと押して動かすとかじゃねえだろな。
そのぐらい気軽にお誘い申し上げていたぞ。
…そんなワケで、放課後。
狭山と一緒に、生徒会室へと赴く。
後ろには菜月も着いてきていた。
生徒会室には、立花生徒会長と二村さんのお二方が待っていた。
…予め、アポ取っておいたんだろうか。
応接用のソファーに座らされ、すぐに話は始まる。
菜月がノートパソコンを開いてこれまでの経緯の説明をした。
ここ数日に起きている、うちの高校の男子生徒が襲撃されている事件のこと。
情報収集とパトロールの結果、敵が特定出来たこと。
そして…奴らを叩きのめす舞台として、この学校を使いたいということ。
「…うちの高校を…はぁ?!」
立花生徒会長は、驚きの表情を見せる。
やはり。これが普通のリアクションだ。
横にいる二村さんは「へぇ」と静かな反応であるが。
「ちょっとちょっと狭山。うちの高校に不良たちを御呼び立てしてやっつけるなんて。まさかうちの高校が某不良漫画のような戦場になるっていうこと…」
「まあ、そうだな」
「………」
立花会長は、絶句している。
「そういうワケで、明日夜7時ぐらいから学校貸し切りで頼む。と、ミスターが頼んでおる。な?竜堂?」
「………」
学校の貸し切り…そういうことか。動かすというのは。
普通出来ない、やるにしてもいろいろめんどくさい手続きのいる、学校の貸し切りをミスターなら難なくできる。
そういうことか…。
「ちょっとちょっとちょっと無茶苦茶ねぇ…。貸し切りそのものは出来ないことはないとは思うけど、学校を戦場にするなんて許可…ねえ?二村?!」
生徒会長に話をふられた二村さんは、いつの間にか生徒会のデスクトップのパソコンを開いてパチパチと文字打ちを始めている。
「…面白いじゃないですか。乗った」
「え…」
すると、プリンターから一枚プリントが出てきた。
出てきたプリントを、俺達の前に置く。
これは…。
「学校側に提出するミスターからの要望申請書です。明日は僕が会場に立ち会います。いくつか条件を付ければ許可が降りるかもしれない。全ての責任は僕が取ります」
二村さんが作った申請書の書類。
『第二回バイク愛好家による品評会及びレクリエーション会』…?
嘘、でっち上げ…!



