その部活に関する一言は、魔力を帯びている。
途端に反論することが出来なくなった。
ちっ。こいつらに任せるしかないのか…。
何とも複雑な心境だ。
『さあさあみんな、大好きなミッションのお時間だ』
すると、パソコンの向こうの酒屋の兄ちゃんがパンパンと手を叩いた。
抱いていたポン太は、膝の上でくつろいでいる。
『…実は、ミッションスタートするにあたって、先代アホミスターから、伝言がある』
その一言に、家庭科室内は、一瞬にしてどよめきが沸き上がる。
「ええっ!先代が?!」
「嘘っ!」
「キャーッ!!」
悲鳴…。
『昨日、何気に話したんだよ。そしたら、みんなに伝えてくれって』
「キャーッ!!先代からお言葉を授かってるなんて!」
「顧問!それはどんなお言葉ですか!」
「勅令よ!勅令!」
え。天皇?
『みんな、我が儘を聞いてくれてありがとう。健闘を祈る。…だそうだ』
「…キャーッ!!」
一気に、黄色い声が噴水のように沸き上がった。
な、何だこの熱気は!
まるでそれは、大統領の演説を聞き終えた米国民のようだ。
もしくは、猫の発情期?
キャーキャーキャーキャー…。
「ミスター!ミスターが私達を見守って下さっている!」
「俄然、ミッションは絶対に成功させるよ!」
「当たり前よ!ミスターが見守ってくださっているんだから!」
「あぁっ!有難いお言葉…キャーッ!!」
だから、いちいち悲鳴をあげるんじゃない。
『アホの何気無いアホ発言にみんな狂ったように感激してくれて何よりだ。これで俄然ヤル気だね?』
「はいっ!」
『こんなマヌケなクソ不良ども相手だが、悪ノリ連中、デビル達は殺りすぎ注意』
「はいっ!」
『一人でも多くのマヌケがいるなら、正すことから始めましょう』
「はいっ!了解でぇーす!顧問!」
何なの、このノリ…。
『よし、それじゃパトロールの作戦の詳細については君たちのボスである俺のハニーを中心に、計画を進めてくれ。くれぐれも悪ノリはしないように』
悪ノリ…ねぇ?



