しかし、同級生が顧問?何で?
部活の顧問とかは大人というイメージがあるから、同級生が顧問というのは、だいぶ違和感だ。
謎を呼ぶ、新しいキャラクター。
狭山と美梨也は電話をしており、菜月はパソコンを開いて松嶋と一緒に男子生徒から話を聞いている様子だ。
周りがあわただしくなっている。
その動き出しているという様子を見て、少しばかりの不安が重なってきていた。
次代のミスターを守れ…?
ミッションスタート…?
狭山たちが、俺を守るって?
狭山たちが、この襲撃事件を解決してくれるって…?
そういうことで、いいのか…?
少し、考える。
(………)
所詮、狭山だぞ?
あの、絡んでくるとめんどくせーし、悪巧みばっか考えているあの狭山と愉快な仲間達だぞ?
大丈夫なものか。
これは、信用して良いものなのか?
しかし、俺には成す術がないことも、確かだ。
何もしないよりは、お願いして様子を見るべきなのか。
何もしないよりは、マシなのかもしれない。
どこまで、何がどうなるんだか。
こうなりゃもう、藁にでもすがる思いだ。
…だが、明日にはこの『残党』の脅威の組織力を目にすることとなる。
「…あれ?」
ふと振り返ると、離れたところでこちらの様子を見守っている理人と陣太の姿はあるが。
一緒にいるはずの桃李の姿がなかった。
辺りを目で探しても、姿が見えない。
「ちょっ…と、桃李は?!」
こっちの様子をただ眺めているふたりに問いかける。
そのままあっさりとした返事が返ってきた。
「帰ったよ」
「か、帰った?!」
「突然現れた藤ノ宮律子に連れられて」
「…あぁっ?!」
「ケガの手当てするって速攻帰ったぞ。おまえらがそこでもちゃもちゃしてる間に」
もちゃもちゃって…。
またしても、ここで藤ノ宮?!
いたのか?!…狭山たちと一緒にいたのか。
また、連れて行かれてしまった。
何のフォローも出来ずに、帰られてしまった。
これじゃあ、学祭の時と同じ。
何の進歩もない…。
何も、あのタイミングでムキになって咎める必要などなかったのだ。
成長しない、自分のバカさ加減に呆れてくる。
「あのさぁ…あんまり怒ってやらないでくれや。神田のこと」
陣太がそろっと寄ってくる。



