王子様とブーランジェール





奴らがシッポを出してくるまで、待つ。



…今すぐにでも、事件に関わっている奴らを捕まえて、口を割らせるだの返り討ちにするだの、やってやりたい気持ちは山々なのだが。

部活のこともあるし、そうそう大きな行動には出られない。

なので、理人案を採用してみた…のは、いいのだが。






「…すみません、ミスター竜堂いる?」

「ちょっと、竜堂呼んできてくんねえかな」




週も明けた月曜日。

教室へのボコ顔の来訪者は後をたたず…。

今日だけで、4件来た。来たぞ?



ついに、20超えてしまった。



(マジかよ…)



机の上に山となって置かれた《ミスター出てこいや!》と書かれた紙を見て、もううなだれる。

「金曜日よりは減ってはいるけどな。…手口はどれも変わらないワケだ。地下鉄もしくはJRを降りたところを、一人が集団でやられるのは。…何か、JR増えてるような気がするけど。苗穂、白石、厚別…函館本線?あと先週の金曜日のは、地下鉄の東西線多くない?」

理人は、その紙切れを一枚ずつ開いて俺のメモした部分を読んでいる。

「だってJR使って学校通ってるヤツなんか限られてるだろ。学園都市線方面はここに通うには遠すぎるからな。生徒自体いないだろ。自然とそっちの方面が多くなるもんじゃね?」

「いや、金曜日よか減ってはいようが、まだ続いているとなるとよ…」

「もう警察じゃねえの?」

咲哉がボソッと口にした。

警察…それが一番良いのかもな。

届けてるヤツ、いるかもしんねえ。

俺なんかがやるよりも、ヤッたヤツを確実に捕まえて裁いてくれる。



しかしな?

それじゃあ俺の気が済まない…!



「東西線と函館本線かー。確か慎吾、白石じゃなかった?聞いてくっか」

そう言って、陣太は松嶋のところへ行ってしまった。

松嶋なんぞどうでもいい。

クラスの女子を平気でペロッと食べてしまうヤツなんざ、むしろボコられた方が良い。

ボコられたら、教室で情事を繰り広げることはしなくなるかもしれん。




…まあ、それは置いといて。



正直、もう限界だったりする。

このまま指を加えて見ていなければならない現状が。

理人案、酷すぎる。



本当に、ヤツらは現れるのか?

だとしたら、早く来い。



学校にバレない程度に(…)ボッコボコにしてやる…!