「あぁ?誰が?だーれーが!負け犬ヅラだってよ!」
「え?おまえ…」
「あ?はぁ?そんなツラ、してませんけどー?おまえ、目腐れてんじゃねえのか?!この目腐れ!目腐れゴリラが!」
負け犬呼ばわりされて、一気に殺意が沸いて、怒鳴り返してしまった。
何を偉そうにゴリラ!
本っ当に、相変わらず、俺の殺意を高ぶらせてくれるよな?!
「目腐れっ!…おまえ、イケメンのくせにホントにお口が悪いったらありゃしねえな?!」
「お口が悪いで結構でーす?そもそもイケメンに何のスペックも感じねーし?あ、ゴリラには感じるの?ゴリラには決して得ることのないスペックですもんねー?ゴリラスペックゴリラスペック」
「ゴリラスペック?…腹立つチャラ男だな!」
これで、大部分の男子生徒を敵に回しました。
ではなく、高瀬…イライラしてんぞ?
ディスったら、だいぶ調子が出てきた。
「この、バカゴリラぁっ!」
「ゴリラゴリラ言うな!」
「…ゴリラは特定動物で、絶滅危惧種らしいけどよ?…おまえに関しては、保健所で殺処分だ!ボケェーっ!!」
散々喚き散らして、助走をつけて高瀬に飛び掛かる。
おもいっきり右手を振り上げると、腰の捻りに若干痛みを感じたが、そんなことはどうでもいい!
振り上げた右手そのまま力を込めて振り下ろす。
狙うは高瀬の顔面!
「…保健所に連れてってやる!!」
「なっ!」
突然の俺の奇襲に、一瞬驚きを見せた高瀬。
反射で両手が出て来て、俺のジャンピングからのパンチをガードした。
しかし、勢いに押され、少し後ろにぶっ飛んだ。
高瀬の体勢が崩れたのを見逃さない。
「…毒饅頭、食わせてやる!!」
着地し、こっちの体勢を整える間もなく、踏み込んで右足を振り上げる。
スピードのついた右足は、高瀬の右頬にパーン!と当たった。
「くっ…!」
高瀬は俺の右足に押された方向に吹っ飛ぶ。
だが、倒れずに足で堪えている。
ちっ。キマらなかった。
だけど、攻撃のタイミング合ってきた。
踏み込む距離、ひとつ足りなかったのかもしれない。
「おまえ…何でそんなに元気になっちゃってんの…」
そう言って、高瀬は頭を横に振っている。
「はぁっ?!俺は前から元気ですけど何か?!」



