タダの幼なじみ?
って、だけで、あんな絡み方するか。
間違いなく、松嶋大好きだろ。あれ。
「おまえが習い事?何してたの」
「オトナの尺八ー!俺、上手だぜーぃ?」
「………」
朝っぱらからやめろ。エロネタは。
おまえが上手だとますます怪しいし、コメントしかねるわ。
…そうか。
疑問だった部分が、ちょっと晴れた。
藤ノ宮律子と桃李の関係は。
恐らく間に松嶋がいる。
だからか。桃李が、松嶋、藤ノ宮それぞれと昼休みに二人で消えるのは。
…だよな。だと思う。
しかし、なぜ三人で仲良くなっちゃってんだか…?
やっぱり、疑問が残る。
わからないことは、やはり多い。
「しかし、おまえも大忙しだな。女子が教室で探してたぞ」
「あ、ホントー。何だろな。楽しいー」
「楽しいってか。お祭り好きそうだもんな。…昔から?」
「まあねぇー。でも去年まではそれどころじゃなかったから…あ、そうだ。ダンナ、これあげる」
教室に到着して段ボールを降ろすなり、松嶋は一枚のビラを押し付けてきた。
やれやれ。次から次へと。
「何だこれ」
それは『星天祭』とデカデカと書かれたA4のビラだった。
「今年の学校祭のビラでやんす。ダンナにやるよ」
「別にいいっつーの」
「それ、一般の方向けのヤツだに」
よく見ると、ホントだ。俺達がもらったやつとは違う。
オーバーサイズのダボダボのスーツを着て、ハットを被っているメンズの写真がど真ん中に。
モデルか?相当なイケメンだ。顔が綺麗でカッコいいぞ。
男らしいというよりも、どこか中性的な感じの妖精みたいな雰囲気がする。
「それ、去年のミスターだにゃ。ミスターに選ばれると、翌年の学校祭のビラやポスターのモデルをやるんだと」
「へぇ?これが?」
ほう。これが、ミスター?
あの狭山たちが、神と崇めるミスター?
へぇ。かなり美形のイケメンじゃねえか。
そこらのアイドルより整った顔だ。
神扱いされるだけある。
しかし、別にこんなものいらない。
返そうとしたが、松嶋は女子に呼ばれ、瞬く間に向こうの方へ行ってしまっていた。
まったく…カバンに入れとくか。
そのビラを教室の後ろに置いてあったカバンに二つ折りにして入れておく。
すると、後ろから背中をツンツンとされていることに気付いた。
とっさに振り向いてしまう。
「…あぁ?」
「ひいぃぃっ!」



