王子様とブーランジェール





すると、狭山は急に笑い出した。

クックッ…と、笑っており、それはまるで悪者の笑い声…!



『クックッ…しかし、やはり神田は眼鏡はずすと美少女だったかバカめ…これで話は何らすべて繋がるぞ?…あの男…これで成敗してくれる…クックッ…』



何で笑っているのか、よくわからない。

成敗?悪巧みとしか考えられないな。怖い。



数分後。ランジェリーフィッターが出てきた。



『お嬢!任務完了でございます!』

ランジェリーフィッター、ボストンバッグを片手に、狭山に敬礼している。

狭山は相変わらずふんぞり返ったままだ。

『伊織、ご苦労。代金はすべて親父が払うから領収書切っとけ。この私が「ブラジャーを持っていないJKにブラジャーを与える慈善事業をした」と親父に言えば、私が慈善事業をしたことで親父も喜んで金を払うからな?」

『いつものパターンですね!了解!』

何?その慈善事業…。

親父、その慈善事業の内容で納得するの?

いつものパターンなの?



そうして、ランジェリーフィッターは『次の仕事がある』と、一足お先に帰っていった…。




部屋の中から、またしばらく女子の黄色い声が聞こえ続いている。

何やってんだか。

もう夕方だぞ…。



すると、優里マネの部屋のドアが開いた。



『おつかれー!楽しかったー!』



まゆマネが一番に飛び出してきた。

続いて中にいた女子、みんなぞろぞろと出てくる。

そして、一番最後に、藤ノ宮律子に連れられて出てきたのが、桃李だった。



おっ…。



スカート、短くなってる。

顔も少しメイクしたのか。眼鏡を外して大きくなった目が更に大きくなった。

鉄板の可愛い美少女JKだ。



『…どう?』

優里マネはまたしてもドヤ顔だ。

『見違えるな…』

いろいろ考えて選んだコメントを口にした、が。



『胸、でっかくなったな』



…蜂谷あぁっ!

そこは、あえて触れないでおいたのに!

そうだ。ランジェリーフィッターがやってきたのだ。

ノーブラという事件を嗅ぎ付けて。

そりゃあ、さっきより大きくなるでしょうよ!



『蜂谷!セクハラか!このバカめ!』

『思わずストレートに感想が出ちゃった。欲望にまみれてごめん。でも、可愛いね?』



可愛いね?



その一言を耳にしたとたん、桃李は体をビクッと震わせて、藤ノ宮律子の後ろに挙動不審に隠れた。

顔が赤くなってる…。