(………)
わからない。
これはもう、話を詰めておきたいところだ。
あぁ…自分ながら、ちょっと早まったかなぁ。
昔から、つい突っ走ってしまうところ、あるんだよね…。
蓑島くんのこと、言えない。
眠たいし…。
朝の短い練習の時間ではあるが。
ボールの空気入れは美優に任せて、私は部室で一人事務仕事。
私は、最近買い出ししてきた消耗品の帳簿を付けている。
今日は金曜日でミーティングの準備があって夕方は忙しいから、やることは早めにやっちゃう。
だけど。
寝不足なのに事務仕事は、更なる眠気を誘う。
眠い…。
そんなもの、瞬殺で寝落ち。
ガクッと体が揺れて、バタッと机に伏してしまう。
意識はいつの間にか飛んでいった。
…しかし、寝落ちしてしまったら、夢を見る。
フワッと優しく、肩を抱かれて。
その腕からは、心地好くて温かい温度が伝わってくる。
気持ちいい…。
『星月…』
耳元で囁く、柔らかい声。
誰の声かはわからないけど…何だかすごい落ち着く。



