だから、私達。
お互い、共に。
これからも一緒に、同じ方向を向いて歩いていけるような気がする。
「…あと、もひとつ、ごめん」
「え?まだごめんあるの?もういいよ」
「いや、その…昨日のこと。部室での…」
「部室…?」
…あ。
ああぁぁっ!
バックドラフトのように、突然ドーン!と思い出してしまった。
そ、そうだ。
私達、キス…。
「突然でごめん…無理矢理で、嫌だったかと…」
本当に申し訳ないと思ってるのか、また語尾が消えかかっている。
もう…。
「…もう、本当だよ。いきなりでビックリしたんだからね。初めてだったのに」
「バカ」と呟いて、胸をポカッと殴る。
「…え?」
瞳真の顔を見ると、目が丸くなっている。
「初めて…だった?キス…」
「そうだよ!もう」
「え、だって、蓑島とは…」
「何もありません!ごっこだもん!…手繋ぎとハグくらいですけど…」
「え…」
瞳真、固まっちゃった。
何で?
私と蓑島くん、キスぐらいしてるのかと思ったのかな。



