…だからなのか?
星月の傍にいるだの、守るだの。
星月がなぜ支えてやらなかったのか、なぜ独りにしたのか何だとか。
《…もしその時、おまえじゃなくて俺が傍にいたのなら、こんなことにはなってない》
《星月がみすみすとサッカーを諦めるようなことには、なってねぇんだよ…》
こんなことを口にしたのは…蓑島が、サッカー選手・杉久保星月のことを何らかの機会で知っていて。
そして、恩人ということは。
…いや、二人はどこかで出会っていた。
と、いうことになるのか?
いったい、どこで…?
俺の知らないところで…!
…と、すると。
《おまえも誰も傍にいてやらないんだったら…だったら、俺がやるんだよ!傍にいてやるんだよ!》
『蓑島…おまえ。星月と付き合ってんのは、こういうことなのか?』
『は?こういうことって?』
『星月のことを好きで付き合ってんじゃなかったのかよ…』
恋愛…と、いうには、どこかが違う。
俺が星月に抱いている感情とは、別のモノだ。
サッカー選手・杉久保星月への『崇高心』。
それと『罪悪感』が、垣間見える。



