(………)
…壊滅的だ!これは!
頭を抱える。
サッカーのルールを教えるどころじゃない。
ゲームがまともに出来ないんじゃ話になんねえ。
ゲームが出来ないって、何なんだ?
何が出来るんだ?この女。男に愛想振り撒いてただくっちゃべるしかしていないだろ。部活中も。
本当になぜサッカー部のマネージャーをやろうと思ったんだ。
『瞳真くん、ごめん…』
『いや、いい…仕方ねえだろ』
俺一人じゃどうしようもない。もうバンザイだ。
…と、言いたいところだが。
この女がゲームも出来ないぐらい、壊滅的なアホだと、星月が苦労するのは目に見えている。
星月が大量の仕事を抱えてあくせくする中、この女が何もせず、ただ部員とくっちゃべっている光景が目に浮かぶ。
星月が貧乏クジを引くことは、何としても避けたい。
この女を何とかせねば…!
変な使命感に駆られてしまった。
星月のため。これも星月のため。
しかし、これ、俺一人じゃ無理だ。



