『おまえら、俺の授業初日にふざけてるとはいい度胸してんな?あぁ?』
糸田先生は俺達の前に立ちはだかり、それぞれの顔を覗き込む。
うわうわ。おっさんの顔近付けられんのキツイ。
今の先生のどアップで吐き気を催し憂鬱になってしまう。
すると、蓑島は突然笑い出していた。
『あははー!先生ごめんねごめんねー!…シャンプー何使ってるか聞いてたんですよー!だって、この水口のサラツヤストレート♪どんなシャンプー使ってるか興味深くないっすか?』
すると、先生は俺の頭をチラッと見ている。
髪の毛見られてる?
『…そんなことは、昼休みに一緒に弁当でも食いながら仲よく話せばいいだろが。やる時はは真面目にやれってんだ!』
『すみません先生ー!だって、どうしても聞きたくて堪えきれなかったんでーす!我慢が足りない俺、コンプライアンスの低い俺!あははー!』
コンプライアンス?使い方間違ってねえか。
なぜか一人で爆笑する蓑島。
先生はやれやれ…と、ため息をついていた。
ワケわからんヤツの相手がしんどくなったのだろう。
すると、このワケわからんヤツはターゲットを変え、ワクワク顔で先生に問いかける。



