「ビキニ姿で手を振りながら、俺のもとへとプールサイドを走ってやってくる星月。爆乳が揺れて超最高」

「…ば、バカじゃないの!このセクハラ大魔王!」

「あははー楽しみー」



そう言って、笑いながら蓑島くんは去ってしまった。

相変わらず、朝っぱらからテンション高いですこと。

ホント、何を考えてるかわからない…。

ホント…。




何を、考えているのか…。





『…星月、蓑島くんには注意して』



…それは、美優のこの一言から始まる。



『…注意って?な、何で?』

『蓑島くん、何か企んでる。そうでなかったら、こんなことにはなってない。私と瞳真くんが付き合ってるとか、星月の耳に入ることはないもの』

『…え?えっ?』



それは、あの時の話。

…私が、二人のキスしている現場を蓑島くんと目撃してしまい。

私と蓑島くんが、この偽物カップルを築くきっかけとなった話だ。




『私が瞳真くんに告白した時、蓑島くんに現場を目撃されていたんだ』



それは…私も見ていたんだよ?

その前には、付き合うとか何だかの話をしていて。

「好き」って言って、キスしているところも…見ていた。