「確かに最近、アイツら仲良いしね?なるほど、くっついたんだ」

「お、そうか。おまえ、アイツらと同じクラスだっけ」

「うん。それに水口のヤツ、結構アイツ調子に乗ってるんだよね。ミスコン三位から更にモテちゃって、告白されまくってるらしい。それに、クールで無口で気取ってんのもムカついてたし?いいじゃない。水口ばぎゃふんと言わせるの」

「…あ、クールで無口なのは、瞳真はバカやったり騒ぐのが苦手で…」

「へぇ、さすが幼なじみね?水口のことわかってるんだ」

「………」



幼なじみ…。

その一言が、グサッとくる。




それが、今の私の立場。

やっぱり、それ以上にはなれない…。




俯きかけたが、その途中で「星月」と、横川さんに呼ばれて顔を上げる。



「あんたたち、付き合っちゃいなよ」

「え…えっ!」



え?軽っ!

そんな、軽く済ませていいの?



顔をあげた目の前には、私を見ている横川さんがいた。

笑わず、ツンとした表情は相変わらず。



「何か?話聞いてると、ずっとじめじめしながら水口のことを想って生きてきたんだね。サッカーにのめり込むあまりに、周りの流れに置いてかれるとか。そのサッカーもケガで出来なくなっちゃうとか」

「あ…それは」

「あと、私、サッカー部での様子も遠くから見てたよ」

「え?」