「…ん?…あ、数確認するだけ。後は明日美優とやるから。これだけ」
「…ふーん」
…びっくりした。
いきなり指摘を受けるなんて。
それに、瞳真の口から美優の名前が出てきたこともびっくりした…。
「随分…気に掛けてるんだね」
「…は?」
「美優のこと」
…あっ。
何故なんだろう。
もう、大丈夫だと思ってたのに。
何故か引っ掛かってしまって、思わず一言が出てしまった。
「………」
瞳真は、何も言わないで黙っている。
気まずい空気を感じては、ハッとさせられてしまう。
(………)
しまった…。
何だか…嫌な言い方じゃなかった?私。
あぁ…やっちゃった。
これが、とても嫌だったのに。
何か…すごく嫌だ。
嫌な女みたい。
「…おまえはどうなんだよ」
瞳真の不機嫌そうな声に、ドキッとさせられる。
怒ってそう…やっぱりこの話題はまずかった。
私はどうって…。
話題、それとなく変えないと。
「わ、私?仕事するの大好きだから、残業みたいなものはどんと来い!だから別に一人でも…」
「蓑島とどうなんだよって」
「えっ?」



