最初は、横川さんの日常の写真を撮るだけ。
『可愛い!…可愛い!ゆら、可愛いよー!ただジュース飲んでるだけなのに、何て可愛いんだ!』
『ただ歩いているだけなのに、何て可愛いんだ!まるで妖精だ!』
ロリコンというか、横川さん自身に惚れ込んでいたと言っても間違いじゃない…。
しかし、その写真はエスカレートする。
わざわざ貸衣装を借りてきて、写真を撮るようになってきた。
数々のドレス、着物、入学式でもないのにフォーマルワンピース。
更にエスカレートして、うさぎ、猫、犬、熊、キツネなどなどのコスプレ衣装も用意した。
撮影会は白熱する。
常に写真を撮られている横川さんも、精神的にヘトヘトだ。
そして、撮影会は更にエスカレート。
とうとう…コスプレが、際どいいやらしいものに変わってきた。
バニーガールや、ガールズバーのコスチューム、男物のワイシャツ一枚、ビキニの水着。
挙げ句の果てには、バスタオル一枚!
キャバクラのコスチュームか!
…ではなく。
これはもう、犯罪の臭いがしてきた。
しかも、ここらへんからは、母親の目を盗んでの撮影会。
母親は一切知らない。
優しい男の化けの皮が、とうとう剥がれてきた。



