朝練が終わって教室に入ると、いつもの光景の中に蓑島くんがいて。
「あ、星月おはよー!」
いつものように、私を見つけて駆け寄ってきてくれる。
いつもの笑顔で。
「おはよう蓑島くん。昨日はありがとね」
「いーえいーえ。牡蠣美味しかった?」
「うん、美味しかったよ」
「ならよかった!またやろー!」
いつもと変わらない様子の蓑島くん。
ある意味ホッとしてしまう。
昨日、腹に抱えてしまった不信感を悟られてはいけない。
必死で普通に振る舞うに努める。
二人の通じ合っている様子を見て、ガッカリしたとか。
二人の絆が固いとかなんとか話を聞いて、ガッカリしたとか。
二人の間に入れるワケがないと、思ったりしたとか。
私、からかわれているかもとか、彼女として紹介してもらってないとか!
そう思われていること、絶対に悟られちゃダメ…!
そんなことに神経を張り巡らせながら、昼休みになる。
「せづ、俺の屋上で一緒におべんと食べよー!」
四時限目終了間もなく、蓑島くんは私のところに飛んでやってきた。
き、今日も?!



