…翌日。
朝一番に、この人だった。
朝練開始の準備中、私の方へまっしぐらにやってくる。
「せづマネ!き、昨日は大丈夫だった?!」
「紫苑先輩おはようございます。…え?何がですか?」
「な、何がって!…あ、うん…」
ものすごい勢いでやってきた紫苑先輩。
何を心配しているのか、さっぱりわからないけれど。
「って、紫苑先輩こそ大丈夫ですか。帰れましたか?」
「あ、俺は終バスで帰りましたけど!…いやいや!そうじゃなくて!」
「え?」
「い、いや、あのね?…」
紫苑先輩、何だか一人であわあわしている。
何か言いづらそうに。
そうじゃなくてって、何を言いたいんだろうか。
「あ、あ、あのさっ…俺に話したいこと、ない…?」
「は?」
「先輩だからって遠慮せずに!どうぞどうぞ!」
「…は?」
紫苑先輩に話したいこと?
何?
何を話してほしいんだろう。
試合のダメ出し?いつもしてますよ?遠慮なく。
いったい何だろ。
「…そ、そうだ!お茶!一緒にお茶するか!それなら話しづらいことも話しやすい…帰り、行く?行く?」
「は、はぁ?!」



