その証拠に、蓑島くんの顔がずるい。イタズラな表情をしている。



「ったく、あんなにわんわん泣いてたのに…水口のこと庇うんだ?」

「う…だ、だって」



だって…大切にしてるもん。

好き…だもん。



言葉に詰まってしまったが、そんな私を見て、蓑島くんは引き続きニヤニヤとしている。

私が何を言いたいのか、これもお見通し?

腹立つ…!



こんな話、さっさと終わりにしないと!



「…第一、私、蓑島くんのこと、好きでもないし!だから、急にそんな付き合おう言われても、わかんない!」



私が弱っていて、傍に誰か必要だから。

たかがそんな理由で、彼氏になる?



いやいや。

私は、瞳真が好きで。

そんなことは、成立しない。



私の放った一言に、蓑島くんはただ「え?」とだけ返す。

何の驚きも見せず。

動じてない。



「俺は好きだけどなー?星月のこと」

「え…」



それって…。

まさか、蓑島くん…私のこと。



「…星月は大人っぽくて美人さんだしな?スポーツやってたから健康的で良い肉付きしてるしな?ケツのカタチ良いし、何せそのデカいおっぱい…」



…やっぱ、そういうこと!