でも…好きなのかもと感じていた矢先に、横川さんとの関係性を知ってしまった。
お互い無くてはならない、支え合っている存在?
一緒にいるのが一番楽?
見えない『絆』?
もう、お互いのことわかっていて、通じ合っているんだよ。
信頼し合ってるんだよ、あの二人。
そして、二人の間には深い事情…迂闊に踏み込めそうにない事情がありそうだし。
…そんな二人の間に。
私なんかが、入っていけるワケないじゃん。
私がどれだけ蓑島くんのことを好きになったとしても。
太刀打ちできない。敵うワケがない。
蓑島くん…。
ねえ、何で?
何で、横川さんっていう彼女…がいるのに、私にあんなことを言ったの?
私が哀れに思えたから?
好きな人が違う女とキスしてるのを見て、ショックで泣いていた私を…可哀想だと思ったから?
優しさのつもりだったのかな。
それとも…面白がって、からかった?
…だとしたら、その優しさも、からかいだとしても、それは酷だったよ。



