そう言って、蓑島くんが座ったまま私の方へと一歩寄ってくる。



(わっ…)



寄ってきた蓑島くんは、私の顔を覗き込むようにぐいっと近付けてくる。

キラキラとしたカッコいいその美形の顔を近付けられて、思わず後ろに逸らしてしまう。



「ちょっと…その顔、近付けさせないで!」

「…え?もしかしてキュンキュンしちゃってる?俺に?」

「…バカ!」



その通りだってば!

キラキライケメンフェイス、無意識にドキドキさせられる…!



「…まあ?普段は『頼れるし、気が利く。しっかり者のせづマネ』だもんな?」

「………」

「でもさー?わかってねえな?周りのヤツラは」

「…何がよ」

「好きなヤツのことを思っては泣いて…こんなに弱々しくて、儚いのに」

「わ、私が…?」


蓑島くんは、そのまま深く頷く。

そして、フッと笑う。



「…だから、守ってやりたくなるの」



守って…?



やだ…。

不覚にも、キュンとしてしまった。



そんなセリフ、誰にも言われたことないっ…。