「うん、楽しかったよ!人が多くて賑やかだと楽しいし、牡蠣やアヒージョ美味しかった!」
「ならよかった。ドン引きしてないかなー?って思ってたから」
「え?全然だよ」
バーベキューは楽しかった。
美味しいもの食べさせてもらって、みんなとたくさん話が出来て。
…とある事実に気付いてしまったけれども、それでも楽しかった。
また誘ってね?とは、言い出しづらいけど…。
「…横川さん、お向かいに住んでるんだね」
今日、初めて知った事実を、話の流れで何となく聞いてみる。
すると、蓑島くんは普通にあっさりと答えてくれた。
「そうそう。ゆらは母方の実家で三世代同居なの。まあ、でも…じいちゃんは三年前に病気で亡くなってるし、ゆらのオヤジさんもいないから、祖母、母、兄二人との五人暮らし。前はひいばあさんもいたんだよ。今はボケちゃってグループホームにいるけど」
「そうなんだ…」
「で、ゆらの母は、俺の親父や高志くんたちの小学中学高校と先輩なの」
「…えっ!蓑島くんのお父さんも地元がここなの?」
「そうそう。親父のじいちゃんばあちゃん、とみちゃんちの近くに住んでる」
「ええっ!」
驚き続きだ。



