…それは、不思議なもので。
横川さんも私の隣で笑っていて。
笑ってしまうところは、お互い顔を見合わせて笑ったりして。
すごい、楽しい。
さっきの心の暗雲が、嘘みたい。
そのぐらい、一緒に話してるといつものように楽しかった。
…やっぱり、私の気にしすぎだ。
「おーい」
女子会会場になったウッドデッキに、蓑島くんが戻ってきた。
大量の鳥串と豚串が乗った大きめの紙皿を持ってきて、私達の目の前に置いてくれる。
「さあどうぞー。食べて食べて」
「ありがとう」
私に焼き鳥を勧めて笑顔を振り撒く蓑島くんだが。
席には着かず、私の隣にいる横川さんの肩を「…ちょっと」と叩く。
「何」
「米炊けたみたいだから、中で母さん手伝ってきて」
「塩むすび?わかった」
横川さんは、頷いて席を立った。
そんな二人のやり取りを見て、思わず私も席を立つ。
「…おにぎり?手伝う?」
すると、蓑島くんが前に出て来て「まあまあまあ」と、私の肩に手を置き、再び椅子に座らせる。
「せづはお客様だから。座ってて?」
「え…あ、うん」
私にそう言い残して、二人は家の中へと入っていった。



