…いや、付き合いが長いんだろう、この二人は。
そんなに気にすることじゃない。
そんなことにいちいち反応したら、ダメだ。
でも…なぜか、そこが引っ掛かってしまった。
その後、蓑島くんのお母さんは、私の手土産のバゲットを切って持ってきてくれる。
「うひひ。中でアヒージョ作ってきた」
そう言って、銀の平たい小鍋を私達の前に置いてくれた。
うひひ。って…親子でも笑い方似るの?
そんな怪しい笑い方が遺伝するなんて。
「って、ゆら来てたの。璃里も紫苑もいつの間にか帰ってきちゃって」
「お、おかあさん!お邪魔しております!」
紫苑先輩の背筋が急に伸びた。
紫苑先輩の部では見られないこんな姿、面白いんですけど…。
「…そう言えばせづマネ、うちの千葉っちと仲良くしてんだもんね。ありがとね」
「あ、いえ、はい!」
アヒージョ美味しいな…と、バゲットに浸けて食べていると、隣の璃里さんが話し掛けてきてくれる。
こうやって話するの、初めてなので若干緊張してしまった。
「せづマネの話、結構聞いてるよ。すごい頑張り屋さんだって」
「いえいえ…千葉先輩にいろいろ教えてもらってます」



