少年団最後のシーズン、小学六年生の時には強豪ユースを抑えて、選手権大会で優勝。

全国大会への切符も勝ち取った。



本当に、最高の仲間。

瞳真の絶妙なアシストを、私が捕まえてシュート。

本当に、最高の相棒だった。



中学生にはなると、瞳真や仲間はみんな部活へ。

しかし私は、お兄ちゃんが在籍していた名門クラブチームの女子チームにスカウトされ、入団。

最高の仲間と一緒にプレイ出来ない寂しさもあったけど、また新しい仲間と、更に上のプレイが出来る喜びがあって。

中学三年間は更に更にサッカー漬けの日々を送る。

強豪チームだったから、試合、遠征の繰り返し。

やればやるほど結果が着いてきて、個人賞を貰ったり、新聞社の取材を受けたこともあった。

U-15の強化メンバーにも選ばれたことがある。


忙しかったけど、サッカーがとても楽しくなって、楽しくて。

サッカーだけで、毎日が十二分すぎるほど充実していた。



…しかし、そのおかげで、私は周りが見えてなかったのかもしれない。



今、この中学生という時期。

みんな、何を思って何をしているのかだなんて。




それは、中学三年生、夏の出来事だった。

一年と、ちょっと前の話。