ケガをして、本当は『大丈夫』じゃなくて『不安』で恐かったこと。
本当に、前と同じようにサッカーが出来るようになるのかという『不安』。
みんなに置いていかれるんじゃないか、忘れられるんじゃないかという『不安』。
…でも、みんなに『大丈夫』と言ってしまった以上、頼れなくて、本当のことを言えなくて、塞ぎ込んで逃げてしまったこと。
真琴は『そんなことないのに…』と、呟いてくれた。
…いや、みんなはそんなことしないって、わかっていた。
私がそこまで、気持ちが着いていかなくて、這い上がれなかっただけのことで。
逃げてしまったのは、私。
勝手にグループライン退会してごめん。
何も言わずに逃げて、心配かけてごめん。
本当は、サッカーもやりたいし。
みんなにも、会いたい。
みんなに直接会って、謝りたい。
『…会おう。みんなで会おう?私達も星月と会いたい、話したい』
『ほ、ほんと?ありがとう…じゃあ、シーズンオフになってからでも…』
『ううん。すぐ。今すぐにでも会いたい』
『真琴っ…』
『会おう?みんなに連絡する。来週の日曜日の夕方とかは?』
『うん、大丈夫』
…こうして、一昨日の夕方に。
急遽、みんなと会うことになった。



