蓑島くんは、そのお兄ちゃんのTシャツを大変絶賛しているようですが。
疑わしい…!
…ひょっとして。
男モノの服を着せて、女子力がない!とバカにするつもりなんじゃ…!
猜疑心でいっぱいな私。
しかし、蓑島くんは火が付いたのか。
「こりゃボトムは細身のデニムだな。デニムデニム…」
と、ブツブツ言いながら、再び引き出しに手をかける。
「ちょっと、蓑島くん!」
「ねぇねぇ、デニムどこ?デニムくらい持ってるしょ?…ここ?」
「…ああぁぁっ!そこ、さっきのところでしょ!どさくさ紛れにまた開けようとしないで!…デニムはここ!」
「バッグどんなの持ってんの?見せて見せて。アクセサリーは?」
「バッグ?アクセ?…あぁっ!またそこ開けようとする!ダメ!ダメダメ!」
何やかんやで。
クローゼットを物色され、モノを引っ張り出されるだの好きなようにされる。
「………」
目の前には、さっきのお兄ちゃんからもらった黒Tシャツにデニム、黒い革調のポシェット、ゴールドのブレスレットが並んでいる。
こ、これは…。
「よし!コーディネート終わり!…俺の選んだ服、着て!着て着て!」
「………」
おまえは、ファッションプロデューサーか。



