さすがに身なりを崩されては元も子もないのか、慌てふためいている。

こっちを睨み付けながらも、背を向け始めた。

あ…逃げる!

これで逃げられても、私の気が収まらない!



「逃げるよ!」

「…げっ!…追ってきた!」

「待てぇぇっ!この人でなし連中!」



逃がしてたまるか!

さっきの逃げの態勢とは裏腹に、今度は私が水がじゃんじゃん出るホースを持って追いかける。

追いながらも、巨大水鉄砲と化したその水を彼女達にじゃんじゃん振りかけた。

逃げてるにも関わらず、私の放水攻撃によって、彼女たちは滝行を受けたかのように全身ずぶ濡れだ。



「まだ追ってくるよ!」

「し、しつこい!」



そして、なぜか彼女たちはさっきいた体育館の裏に逃げていく。

っつーか、そこは行き止まりでしょ。

逃げ場ないとこに逃げるなんて、バカなの?

…だなんて、思いながらも彼女達をホースを持ちながら追う。



そして、案の定行き止まり。

彼女達も足を止めざるを得ない。


「やだっ!どうしよう!逃げられない!」

「くっ…杉久保コラァァ!私達を追い詰めやがって!」



やっぱり、微妙…。



「…勝手に追い詰められたの、あんたたちでしょ!」