突然、差し込まれた一言に、ピシッと固まってしまう。
「………」
重い沈黙の最中、恐る恐ると声の方を振り返る。
しかし、その声の主はぬうっと私の顔の真横から顔を出した。
「わわっ!」
あまりの突然の登場と、その近さに思わず声をあげてしまう。
「星月の新しいダーリンの蓑島ですが、何か…?三位の王子様、水口くん…?」
「み、蓑島くん!」
「蓑島…!」
顔!顔近い!
頬と頬が今にもくっつきそうな距離に、彼の顔はあって。
その顔はいつもの不敵な笑みを浮かべて、目の前にいる瞳真を見ている。
「…きゃっ!」
その時、腰の辺りがサワサワッと触れて、くすぐったさにまた声をあげてしまった。
腰に手を回された!
そして、私の右肩に顎を置いていて、背後が一気に密着される。
後ろから、抱き締められている状態!
しかも、瞳真の目の前で!
「ち、ちょっと、蓑島くん!」
何で、こんなことに…!



