…こうして。



私達の後をこっそりつけてきたという二人に。

今までの経緯を話す。



一昨日、部活が終わった後に、瞳真と美優が付き合うだの話をした後にキスをしていたということ。

それを偶然覗き見してしまった私は泣いてしまい、更なる偶然で蓑島くんが居合わせたこと。

覗き見がバレそうになり、蓑島くんが庇ってくれたこと。

その後、二人にもした身の上話を蓑島くんにもしたこと。

すると、突然『彼氏になってやる!』と言われたこと。




「…だからって、何であんたが彼氏を名乗り出んの?そこ、おかしいじゃない」

「そう?」

「傷付いたレディを癒す?…おまえは教祖か!ヒーラーのつもりか!気持ち悪い!」

「ミスター蓑島教?」




やはり、斗弥子と彩里に突っ込まれた。

確かにおかしいよね。だって私もそう思うもん。

教祖…確かに。この癒すだの何だのこの発想、まさに教祖。

それに乗っかった私…何。



しかし、蓑島くんは「あはは」と笑う。



「儚く泣いているレディを一人にしておけますかい。守ってやりたいと思ったのさ」



守ってやりたいって…。

不覚ながらも、その一言にキュンとさせられる。

教祖の発想だけど…。

しかし、それとは裏腹に、横にいる斗弥子は深いため息をついていた。



「そんな理由で…相変わらず突拍子もないねぇ、悠介は…」

「間違っちゃいけないのは、それが星月だったから。他の子にはしないねぇ」

「………」



それは…。



「星月、俺の好みだし。爆乳だし。うひひ」



そうですか…そうですか!