本来なら、男女どちらかが想い焦がれ『好きです。付き合ってください!』との告白から始まるものなのに。
私達は、ちょっと違う。
蓑島くんから『彼氏になってやる!』とは言われたけど。
それは、私に片想いしていたわけでは決してなく。
たまたまあの場面に居合わせて、私の身の上話を聞いた上で、私を一人にしてはおけない、可哀想という同情?からなるものだ。
「…目的?ま、俺としては、星月が失恋の痛手を癒して、俺といることで毎日ニコニコでいられればそれでいいんですけどね」
蓑島くん…。
だから、何故、ただのクラスメイトにそんなに優しく出来るんだろう。
彼氏になるって、結構重要なことだよ?
「…で。そのうち俺にハマるだろうから、その時はその爆乳頂きますからね…うひひ…」
「………」
…結局はカラダ目当て?
あぁ…。
そう言って、蓑島くんは私にすり寄ってきて、肩にポンと手を置く。
顔を覗き込まれて、ニッとした笑顔を見せられた。
「も、もう…近い!近い!」
「何?照れてる?照れてる?マジ可愛いんですけど」
そんなに近付いてきたらダメ!
昨日の手挟みキス、思い出しちゃうから…!



