家に帰った私は、今週の土曜日のパーティに向けて、瑠璃のマネージャーの天城さんに連絡を入れていた。

「あ、涼香さん。ご無沙汰しています」

「天城さん、ご無沙汰してます。瑠璃から聞いてもらってます?」

天城さんは、聞いてますよって軽く答えた後、僕がついてるから安心して下さいって言ってくれた。
その言葉があるのとないのとでは、大きな違いがある。

一安心。

その日、ホテルで開催されるから、部屋を取っておきます、と。
そこで服を用意するので、着替えはそこでと言われた。
時間と場所を再度確認していると、

「少し顔を出す程度なんで、あまり気にしない方がいいですよ?以前のような事はないから安心して下さい」

と、優しく話をしてくれた。

「なんとか頑張ります」

「じゃ、また私の方から涼香さんに連絡入れますね?よろしいですか?」

「はい、よろしくお願いします」

そう言って電話を切った。

はぁ。

とりあえず、やるしかない。

後は、専務に確認だけしよう…
出席するのか、どうかを。


秘書の仕事だけで悩むんなら、いいけど関係ないところで悩むのも疲れるな…

そんな事を考えていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。