あいまいで ニュートラルなスタンス。 それは、 好きになるのにちょうどいい ということかもしれない。 派手な金パツはともかくとして。 樹也には、さわるだけで鳥肌が立つような、拒絶反応は出ない。 これは、世界の八割は苦手な人間でしめているあたしには、珍しい。 樹也をあたしに引き合わせたなぎの判断は正しいのだと、思う。 たぶん――あたしの感情なんかよりも、ずっと。