明良を振り切って 早く来過ぎた学校は 熱のない、静かな空気。 朝は、 ギリギリまで寝たい主義。 そんなあたしには馴染みのない空気をぬいながら 人気のない廊下を ぱたぱた歩いた。 眠らなかった 眠れなかった夜の余韻が アタマの奥でじんじんうずく。 かたちない痛みが 胸の底の底にも。