一度タイミングを外すと、 人間は 動けなくなるものらしい。 鼻歌まじりのなぎが、 立ち去った後。 残されたあたしと 金パツ少年は、 お互いに距離を置きつつ、 視線も合わせられず、 でも全くの無関心でもいられない 微妙な空気のなか ――途方に暮れていた。